この統計表で何が分かるか
この統計表は、総務省が実施する小売物価統計調査のうち「動向編」に当たるもので、都道府県庁所在市および人口15万人以上の市を対象に、主要品目の小売価格を都市別に集計したものです。2000年1月以降の調査を対象範囲としており、全国の主要な都市における価格水準を都市単位で比較できる構成になっています。
全国を代表する一つの数値(全国平均のような総数)を示すための統計表ではなく、あくまで個々の都市ごとの価格を並べて把握するための表です。そのため、この統計表を使う際は「全国でいくらか」を知るというより、「どの都市とどの都市でどう違うか」「同じ都市で品目ごとにどう違うか」を調べる目的に向いています。
統計表の構成
収録されているデータは、調査対象となる都市と、価格を調べる品目の組み合わせによって構成されています。品目は食料品や日用品、サービスなど、家計の消費行動に関わる主要な品目が対象になっていると考えられ、都市ごとにこれらの品目の小売価格が記録されています。
表全体の収録件数は非常に多く、これは対象都市数と対象品目数、さらに調査時点(月次)が掛け合わさった結果と見られます。つまり、一時点・一都市・一品目の価格が細かく積み上げられて、大きな表になっている構造です。利用する際は、まず「どの都市」「どの品目」「どの時点」を絞り込むことが前提になる統計表だと理解しておく必要があります。
どんな調べ物に使えるか
この統計表は、地域間の価格差や物価水準の違いを調べたい実務者・研究者にとって参照しやすい資料です。具体的には次のような使い方が考えられます。
- 特定の品目について、都市ごとの価格水準を比較し、地域差の傾向を把握する
- 特定の都市を選び、複数の品目の価格を横断的に確認し、その都市の物価構造を調べる
- 企業が出店計画や価格戦略を検討する際、対象地域の価格水準の参考情報として用いる
- 研究者が消費者物価指数など他の統計と組み合わせて、地域別の生活費や物価動向を分析する基礎データとして活用する
いずれの場合も、この統計表単体で結論を出すというより、他の統計や調査目的に応じた切り口と組み合わせて使う資料と位置づけるのが適切です。
データの見方の注意点
この統計表を扱う際にはいくつか注意点があります。
第一に、調査時点は月次で継続的に行われているため、比較する際は同じ時点のデータ同士を照合する必要があります。異なる月のデータを並べて比較すると、季節的な価格変動の影響を物価水準の違いと誤認するおそれがあります。
第二に、対象都市は都道府県庁所在市と人口15万人以上の市に限られています。これらに含まれない市区町村の価格は表に含まれていないため、全国のすべての地域を網羅した比較はできません。
第三に、品目ごとに調査される店舗や規格が定められている場合があり、単純に「価格が高い・安い」と比較する前に、どのような条件で調べられた価格かを確認することが重要です。
最後に、この統計表には全国を代表する総数的な数値が用意されていません。個々の都市・品目のデータを積み上げて全体像を作る必要がある点は、利用計画を立てる段階で踏まえておくとよいでしょう。
ご利用にあたって
掲載内容は各省庁が公表する統計データに基づくものであり、統計の解釈・分析は編集部独自の見解を含みます。正確な数値は公表元の統計データを直接ご確認ください。