この統計表で何が分かるか

景気ウォッチャー調査は、内閣府が地域の景気動向を把握するために実施している調査です。ここで扱う「地域別DIの推移」という統計表は、全国や各地域の景気の現状や先行きについての判断を、DI(ディフュージョン・インデックス)という指標で時系列に示したものです。今回取り上げるのは、地域を「全国」、分野を「合計」、指標を「景気の現状判断(方向性)」に絞った系列で、2025年5月から2026年6月までの月次のDI値が確認できます。DIは景気を判断する人(家計動向や企業動向に関わる人など)へのアンケートをもとに算出される指標で、50を上回れば前月と比べて「良くなっている」と答えた割合が多く、50を下回れば「悪くなっている」と答えた割合が多いことを示す、と一般に説明されています。

景気ウォッチャー調査 地域別DIの推移地域: 全国 / 分野: 合計 / 景気の方向性及び水準: 景気の現状判断(方向性) / 表章項目: DI。2025年5月から2026年6月までの推移。44.8から43.5へ変化。40.9434547.149.22025年5月2025年8月2025年10月2026年1月2026年3月2026年6月2025年5月: 44.82025年6月: 45.12025年7月: 45.52025年8月: 46.32025年9月: 46.62025年10月: 48.52025年11月: 482025年12月: 48.52026年1月: 45.42026年2月: 48.22026年3月: 44.72026年4月: 41.62026年5月: 43.12026年6月: 43.544.843.5
地域: 全国 / 分野: 合計 / 景気の方向性及び水準: 景気の現状判断(方向性) / 表章項目: DI / 縦軸は0から始まっていません
数値データを表で見る
時点
2025年5月44.8
2025年6月45.1
2025年7月45.5
2025年8月46.3
2025年9月46.6
2025年10月48.5
2025年11月48
2025年12月48.5
2026年1月45.4
2026年2月48.2
2026年3月44.7
2026年4月41.6
2026年5月43.1
2026年6月43.5

数値データの読み取り

全国・合計の景気の現状判断(方向性)DIは、2025年5月に44.8となっており、その後は緩やかに上昇する動きが続き、2025年10月には48.5まで達しています。11月に48.0とやや下げたあと、12月には再び48.5まで戻しており、この間は45〜48台のレンジで推移していたと読み取れます。

一方、2026年に入ると値の振れが大きくなっています。1月は45.4に下がり、2月には48.2まで戻したものの、3月は44.7、4月は41.6と続けて低下しました。4月の41.6は、示されている系列の中では最も低い水準です。その後5月は43.1、6月は43.5と、わずかながら持ち直す動きがみられます。ただし2025年12月時点の48.5と比べると、2026年6月の43.5はなお低い水準にとどまっている、と読み取れます。

この系列全体を通してみると、50を上回る月は見当たらず、期間を通じて「悪くなっている」と答えた割合が相対的に多い状態が続いていた可能性があります。ただし、これはあくまで全国・合計という条件でのDIの動きであり、地域別や項目別(家計動向、企業動向など)にみた場合は異なる値になっている可能性がある点には注意が必要です。

どんな調べ物に使えるか

この統計表は、景気動向を月次でとらえたいときの一次情報として使えます。例えば、企業のレポートや企画書で「直近の景気の現状感」を裏付けたいときに、全国のDIの推移を示すことで、景気判断の変化を時系列で説明できます。また、地域別のDIも収録されているため、特定の地域の景気動向が全国と比べてどう異なるかを比較する調べ物にも向いています。研究目的では、DIの変化と他の経済指標(例えば消費や生産の統計)との関係を確認する際の基礎データとしても利用できます。

データの見方の注意点

この統計表の調査時点は2026年6月で、e-Stat上の最終更新日は2026年7月23日です。今後さらに新しい月のデータが追加される可能性があるため、最新の状態を確認する際はその都度、公表元の情報を確認することをおすすめします。

また、ここで示した数値は「地域: 全国」「分野: 合計」「景気の現状判断(方向性)」という条件に限定したものです。同じ統計表の中には、先行き判断や水準を示すDI、地域別・分野別に分けた系列など、複数の切り口のデータが含まれています。条件が異なれば数値も大きく変わるため、他の条件の数値と混同しないよう注意が必要です。

さらに、DIはアンケートの回答割合をもとに算出される指標であり、景気の水準そのものを表す指標ではなく、あくまで前月と比べた方向性の変化を示すものである、とされています。数値の大小だけでなく、前月からの変化の方向にも注目して読み取ることが望まれます。

ご利用にあたって

掲載内容は各省庁が公表する統計データに基づくものであり、統計の解釈・分析は編集部独自の見解を含みます。正確な数値は公表元の統計データを直接ご確認ください。