この統計表で何が分かるか
自動車燃料消費量調査は、国土交通省が自動車の燃料消費の実態を燃料別・車種別に集計した統計です。今回取り上げる「第1表 燃料別・車種別 総括表」では、車種・輸送形態・業態をいずれも「計」で括り、燃料種別ごとの消費量を月別に確認できます。ここでは燃料をCNG(圧縮天然ガス)に絞った「燃料消費量」の系列を見ていきます。表章項目としての「燃料消費量」は、その月に消費された燃料の量そのものを指す指標であり、販売量や保有台数、走行距離とは異なる点に注意してください。
単位はガソリン・軽油・LPGがkl(キロリットル)であるのに対し、CNGは気体であるためkl表記ではなく千m3(千立方メートル)で示されます。同じ「燃料消費量」という表章項目でも、燃料の種類によって単位が異なる点は、他の燃料と比較する際に見落としやすいポイントです。
数値データを表で見る
| 時点 | 値(kl(ガソリン・軽油・LPG)、千m3(CNG)) |
|---|---|
| 2025年4月 | 1,120 |
| 2025年5月 | 927 |
| 2025年6月 | 1,188 |
| 2025年7月 | 989 |
| 2025年8月 | 918 |
| 2025年9月 | 1,042 |
| 2025年10月 | 1,066 |
| 2025年11月 | 969 |
| 2025年12月 | 875 |
| 2026年1月 | 892 |
| 2026年2月 | 916 |
| 2026年3月 | 991 |
| 2026年4月 | 833 |
| 2026年5月 | 809 |
数値データの読み取り
車種計・輸送形態計・業態計の条件でCNGの燃料消費量を月別に見ると、2025年4月は1120.0千m3でした。その後は5月に927.0千m3まで下がり、6月には1188.0千m3まで上昇しています。7月は989.0千m3、8月は918.0千m3と再び減少し、9月は1042.0千m3、10月は1066.0千m3とやや持ち直しています。11月は969.0千m3、12月は875.0千m3と年末にかけて低下し、2026年に入ってからは1月892.0千m3、2月916.0千m3、3月991.0千m3と緩やかに増加しています。直近では4月が833.0千m3、5月が809.0千m3となっており、この期間で見ると5月が最も低い値です。
この期間だけを見ると、月による増減はありますが、1000千m3前後を中心に上下しているように読み取れます。ただし、これは車種・輸送形態・業態をすべて「計」にした全体像であり、特定の車種や用途に絞った動きとは異なる可能性があります。また、季節性があるかどうかを判断するには、より長期の系列を確認する必要があります。
どんな調べ物に使えるか
この統計表は、CNG自動車の燃料消費の月次動向を定量的に把握したい場合に使えます。例えば、天然ガス自動車の普及状況やエネルギー政策の効果を検討する研究、運輸部門のエネルギー消費構造を分析するビジネス調査などが想定されます。ガソリン・軽油・LPGとの消費量の規模感を比較する際の基礎データとしても利用できますが、単位が異なるため、単純に数値を並べて大小を比べることはできません。換算が必要な場合は、それぞれの単位の性質を踏まえて行う必要があります。
また、車種別・輸送形態別・業態別に分けた集計も同じ統計表の中に含まれているとみられるため、全体の傾向をこの総括表で確認したうえで、詳細な区分にさらに掘り下げるという使い方も考えられます。
データの見方の注意点
この統計表のe-Stat上の最終更新日は2026年7月30日ですが、調査時点そのものは統計表の情報からは明確に分かりません。数値データの月次系列は2025年4月から2026年5月までとなっていますが、これが調査対象期間の全体か一部かは、この記事の抽出条件だけでは判断できません。利用する際は、e-Statの元表で調査対象期間や集計方法の詳細を確認することをお勧めします。
また、ここで示した数値はすべて車種計・輸送形態計・業態計という最も粗い集計区分のものです。特定の車種や事業用途に限定した傾向を知りたい場合は、同じ統計表内の別区分の数値を確認する必要があります。単位の違い(CNGは千m3、他の燃料はkl)も比較時に混同しやすいため、資料に引用する際は単位を明記することが重要です。
ご利用にあたって
掲載内容は各省庁が公表する統計データに基づくものであり、統計の解釈・分析は編集部独自の見解を含みます。正確な数値は公表元の統計データを直接ご確認ください。